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ベン・ファン・ダイク

Ben van Dijk


 1955年、オランダ・ハーグ生まれ。彼の父で当時ハーグ・フィルハーモニック・オーケストラの首席トロンボーン奏者であったピート・ファン・ダイクPiet van Dijkから、人生ではじめてのトロンボーンのレッスンを受ける。

 ベンはハーグ王立音楽院で1980年にソロ・ディプロマを最高得点であるクム・ラウデで取得。1976年、オランダ放送フィルハーモニック・オーケストラのバス・トロンボーン奏者に任命される。彼はロサンゼルスに渡り、ジェフリー・レイノルズ、ロジャー・ボボのもとで勉強を続ける。

 同オーケストラに23年間在籍した後、ロッテルダム・フィルハーモニック・オーケストラのソロ・バス・トロンボーン奏者として移籍。15年以上の間、ネーデルランド・ウィンド・アンサンブルで活動し、ダッチ・ジャズ・オーケストラでは今も演奏している。彼はダッチ・ブラス・ゼクステットでも14年間活動した。現在、ロッテルダム音楽院(オランダ)と王立音楽院マンチェスター(イギリス)で教鞭をとっている。


 彼は、1992年にデトモルト(Detmoldドイツ)で行われたインターナショナル・トロンボーン・フェスティヴァル(ITF)、1994年にクリーヴランド(Clevelandアメリカ)で行われたITF、1996年のブダペスト・インターナショナル・ブラス・フェスティヴァル(Budapestハンガリー)、1997年にリーエで行われたランコントレ・インターナショナレ・デ・クイヴレ(Lilleフランス、金管楽器の国際会合)で講師およびソリストとして招かれている。1998年2月には、アメリカで2週間にわたるマスタークラスを実施している。ニュー・ヨーク・フィルハーモニック、クリーヴランド・オーケストラ、ヒューストン・シンフォニーの主要なトロンボーン奏者たちによる招聘により、彼はジュリアード音楽院、クリーヴランド音楽院、オバーリン音楽院、ライス大学、ノーステキサス大学などの有名な教育機関を訪れている。1999年と2000年には韓国でマスタークラスを実施している。

 2000年にユトレヒト(オランダ)で開催されたITFではホスト側の一員として参加し、彼のファーストCDである”Nana”を発表。2002年にはテキサス・デントン(アメリカ)でのITFにソリストとして参加し、スペイン、ドイツ、スウェーデン、イギリスでマスタークラスを行い、また12日間の日本ツアーではソリストとしての日本デビューを飾りマスタークラスを敢行している。

 ITAとトロンボーン界に対する大きな貢献が認められ、ベン・ファン・ダイクは2003・ITAアワードを授与されている。このアワード(賞)はITAのもっとも権威ある称号であり、彼のアーティストとしての功績や、世界的なトロンボーン演奏のスタンダード、金管楽器教育、楽器のデザインなどの促進と改良におけるたゆみない努力を意味している。

 2003年にも彼の2枚目のソロ・アルバム”First Song”を発表している。ベンは、このCDがこの先のあらゆるオーディションの参考になり、バス・トロンボーンのレパートリーを含む定番CDとして定着することを願っている。

 2006年には3枚目のCDを発表した。これはオルガン伴奏付きで、バッハからラフマニノフまで、20曲ものクラシックの名曲を集めたものである。CDのタイトルは”Melody”。

 彼が書いた、F管付きのバス・トロンボーン&テナー・トロンボーンのためのメソード”Ben’s Basics”が2004年6月に全世界で発売になり、大好評を得て、今も売れ行きが止まらずにいる。彼のウェブサイトhttp://www.basstromboe.nl/では、今日のもっとも著名なプレイヤーたち、ジョゼフ・アレッシ、ハインツ・ファドル、ビル・ライケンバック、バート・ファン・リール、ジョン・インゲルケス、ダグラス・ヨー、ジグス・ウィグハムらのコメントを参照できる。このメソードの多くのユーザーの声も寄せられており、もちろんサイトを通してオーダーできるようになっている(日本国内では日本語訳CD-ROM付きのものが流通している)。

 そのキャリアを通してすばらしい影響を与えて続けてくれた彼の父に対し、ベンは自分のキャリアをささげたく思っている。

Basstrombone
M&H Thein Ben van Dijk Model  / M&H Thein BM
Contrabasstrombone
M&H Thein Ben van Dijk Model  / M&H Thein
Tenortrombone
M&H Thein / M&H Thein



ユルゲン・ファン・ライエン

Jörgen van Rijen


「-ファン・ライエンは、まだ作曲家たちの間ではヴィルトゥオーソな金管楽器としてはあまり用いられていない彼の楽器の真の「顔」である。ファン・ライエンほどに華麗な域に達するトロンボニストはそうたくさんはいない。サウンド、ダイナミクス、色彩、音楽的解釈と表現において、ファン・ライエンは比類ない。ファン・ライエンは偉大なミュージシャンだ。彼はオランダのクリスティアン・リンドバーグになれるだろう。」
オランダの音楽誌“Luister”はこのように評価し、彼の最初のソロ・アルバムに「10点」を与えている。

 ユルゲン・ファン・ライエンはロッテルダム音楽院でGeorge Wiegelジョージ・ヴィーゲルに師事し、授与可能な最高点「10 スマ・クム・ラウデ」でソロ課程を卒業した。彼はリヨン高等音楽院(CNSM)でMichel Becquetミシェル・ベッケのところで勉強を続け、Daniel Lasalleダニエル・ラサールのもとでサックバットを学んだ。彼はさらに、Christian Lindbergクリスティアン・リンドバーグ、Joseph Alessiジョゼフ・アレッシ、Jay Friedmanジェイ・フリードマン、Brian Pollardブライアン・ポラード(ファゴット奏者)、Anner Bijlsmaアネル・バイルスマといった権威ある音楽家たちのレッスンやマスタークラスを受けている。


  ユルゲンは、1997年からロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラ・アムステルダムの首席トロンボーン奏者で、数年にわたってオーケストラの中で最年少メンバーであった。それ以前にはロッテルダム・フィルハーモニック・オーケストラの首席トロンボーン奏者も務めた。彼はロッテルダム音楽院でトロンボーンを教えており、Luzernルツェルンの客員教授でもある。

 2004年には、オランダ政府文化庁の音楽分野でもっとも名誉ある、著名なNetherlands Music Prizeオランダ・ミュージック・プライズを受賞。Luciano Berio ルチアノ・ベリオ作曲のトロンボーン協奏曲”SOLO”をソリストとしてロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラと共演したコンサートの中で、文化庁長官からこの賞を授与された。2006年にはBorletti-Buitoni Trust Awardボルレッティ・ブイトニ・トラスト・アワードを受賞。この有名で国際的な賞は、ボルレッティ・ブイトニ・トラストから将来性があり才能あふれるソリストやアンサンブルの中から選ばれた一者に対して、毎年贈られている。ユルゲンは他にも、2001年のToulonトゥーロン(フランス)と1999年のゲブヴィレー(フランス)の2つの国際トロンボーンコンクールにおいて、ともに第1位に輝いている。

一方、ユルゲンはオランダ国内・外の両方でソリスト、講師として頻繁に招聘されている。ほとんどのヨーロッパ諸国をはじめ、アメリカ、日本、オーストラリアにおいて、リサイタルやマスタークラスを実施し(パリ、トロント、シドニー、サン・フランシスコ、東京の音楽学校や、ニュー・ヨークのジュリアード音楽院を含む)、またソリストとしてロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラ、ロッテルダム・フィルハーモニック・オーケストラ、アムステルダム・シンフォニエッタなど多くのオーケストラと共演している。

2006年には、スペイン、韓国、アメリカ、シンガポール、ドイツ、スウェーデン、ギリシャ、中国、日本でソロ活動を行ってきた。

Jan van Vlijmenヤン・ファン・フライメン, Martijn Paddingマルタイン・パディング, Florian Maierフロリアン・マイヤー, Jacob ter Veldhuisヤコブ・テル・フェルトハイスら、多くの作曲家たちがユルゲンのために特別に作品を献呈している。2007年にはロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラの委託のもと、Theo Verbey(テオ・フェルベイ)がトロンボーン協奏曲を作曲し、同オーケストラと初演している。

ユルゲンは室内楽奏者としても活発で、Ebony Bandエボニー・バンド、New Trombone Collectiveニュー・トロンボーン・コレクティヴ(NTC)、Brass of the Royal Concertgebouw Orchestraロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラ・ブラス(RCOブラス)などのアンサンブルで活動している。彼はNTC(http://www.newtrombonecollective.com/)、RCOブラス(http://www.rcobrass.com/)の創立メンバーであり、それぞれのグループのアーティスティック・リーダーでもある。

Tenortrombone
A.Courtois Challenger II 420BR / A.Courtois MB 6-1/2M
Altotrombone
M&H Thein / M&H Thein


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